投資をする理由
みんなが投資をしない理由
このブログを見に来てくれた人は投資に興味がある人だと思います。
でも、そもそも、なぜ、投資なんてしなければならないのでしょうか。
日本人の投資の一般的なイメージは、①昔から資産のあるお金持ちのするものだ、②年収の高い賢いエリートがするものだ、はては③ギャンブラーが身の危険と隣り合わせで己のすべてを賭けるものだ、というものもあるかもしれません。
ここで、よくある言説では、それを否定して「そうじゃないよ、本当は投資は全員にとって必要なことなんだ。日本人はもっと投資に興味を持つべきだ。」と話を持って行くことも多いかもしれません。でも、私は、それは半分は合っているけど半分は間違っている、結論としては合っているけれども、中間を省きすぎだと思っています。つまり、安易にこうあるべきの日本人論に話もっていって、重要なところはお茶を濁すのは賛同できないのです。
投資は、上記のイメージ通り、①お金がないとできないし、お金が多い方が有利である、②投資をするにはいろいろと勉強しなくてはならず、面倒くさい。ある程度の勉強意欲が必要である、③言うまでもなく投資はリスクがあり、全財産を投じるギャンブラーというのは言い過ぎだが、リスクをとってリターンを得るわけだから、ギャンブラー的な要素は完全に排除できない、と考えています。
「じゃあ、投資なんてしない方がいいじゃないか、投資と無縁に普通の人生を送っていくよ」というのも合理的だと考えています。合理的だからこそ、大多数の人が投資をしていないのです。
投資をしなければいけない理由
では、なぜ、今、日本人は投資をしないといけないのか。
結論から言うと、状況が変わったからです。この「合理的」には前提があります。それは、戦後からバブル崩壊までの前提、つまり、①給料は年を追うごとに右肩上がりで増える、②年金は掛け金と比べ何倍、何十倍にもなって返ってくる、③不動産の価値は上がり続け、④投資なんてしなくても、銀行の定期預金に入れれば7.5%の利率も得られる。⑤生命保険は大盤振る舞いの手厚い保証。この前提があってこそ成り立つのです。
株式投資の利回りが3%なら普通、5%なら満足、7%なら上出来であることからすれば、いま、元本割れのリスクが全くなしで、確実に年利7.5%が得られるそんな旨い金融商品があったら、誰でも買いますよね、私だってそうします。日本人が貯蓄好きなのは国民性でも何でもなく、楽でなんの勉強もしなくてもただ預けるだけで資産が増え、かつ、リスクがないからで、貯蓄するという行動は極めて「合理的」だからです。
でも、ご承知の通り、今の銀行の定期預金の金利は0.010%です。ともすると、今後、金利がマイナスになるなんてこともあり得る。今は前提が全く違うのです。
①終身雇用制度が崩壊し、給料は先進国で日本だけが下がり続ける、②年金の支給額は年々下がり続け、掛け金の回収もままならない、③不動産の価値は少子高齢化の影響で下がる一方で、④銀行に単に資産を預けていただけでは資産は全く増えない、⑤生命保険はメリットが減り、掛け金が高くなる一方。
このような状況では、「合理的」だった前提が全く変わってしまったわけですから、本来ならばそれに対応しなければなりません。それにもかかわらず、バブルが崩壊してからもう半世紀もたとうとしているのに、相変わらず、発想が(バブルを経験していない若い人も含め)バブルの頃のままなのが問題なのです。
ブログの目的
次に「じゃあ、何からすればいいのさ」となると思います。
結論から言うと、「投資には様々なものがあり、その人の生き方によって変わってくるものだ、投資に正解はないので自分で見つけるしかない。」となります。「なにそれ、答えになっていないじゃない。」と言われれば、その通りです。ただ、世界を見渡して、投資の王道らしきもの、王道だと考えられるものはあると思います(あると信じています)。投資に正解はなく、時代によって、世界の状況によって、それは常に変わっていくものだと思いますが、その中でも現状で一番ベストあるいはベターと考えられるものはあると考えています。逆に、投資に「聖杯」のようなものがあり、これを実践すれば常に確実に資産は大幅に増えるという人がいれば、私は疑います。確実なものがないこの世界で、「それがないこと」だけは確実であると考えています。
重要なのは、千差万別の自分自身の置かれた状況を客観的に判断し、自分の頭で考え、自分の責任で投資をしていくことだと思っています。
このブログでは、無敗で絶対的な「聖杯」はないけれども、あるかどうかは分からない王道を強くあると信じて、投資のセンスがなくても誰もが「再現」できる投資方法を一緒に目指していくことを目的としています。その際、このブログが少しでもその判断に役立てられたらいいなと考えています。
ブログの投資手法
このブログでは、初心者、中級者、上級者の万人がすべき投資としての①投資信託、人生を豊かにするための資金を得るための②株式投資、投資を楽しむための③暗号資産という大きく分けて3つのカテゴリーを基本として構成していくつもりです。
その他にも数多く投資商品はありますが、これだけでも大変ですし、あまり手を広げすぎるのは何事においても失敗の元ですから、当面はこのカテゴリーで運営していきたいと思います。
投資信託
投資信託はかなり楽です。はじめに、①証券会社の口座を開き、②金融商品を選び、③積み立てる手続きをする、これで終わりです。特にインデックス投資をメインとします。基本的に一度決めたらよほどのことがない限り、そのままですので、投資が好きな人には退屈だと思います。逆に言えば、忙しい人や投資に重きを置かない人、興味のない人も含め、万人に適したものといえます。
私は、これはすべての人が実施すべきだと考えています。なぜならば、国から税を優遇されているiDeco、積立てNISAという制度があるからです。これはある意味ずるくて、どんなに変な金融商品を購入しても節税された税金分、国から強制的にブーストがかかるので、普通に投資するより利回りに下駄を履かせてもらえます。リスクを抱えて投資をするのであれば、この税優遇策にのらない手はないので、各人の経済事情はあると思いますが、まずはこれを実施してから他の投資をすべきだと思います。
ここでは特にどの金融商品がよいかについて考えていきたいと思っています。
iDeco、積立てNISAには、限度額があるので、限度額を超えた部分を他の投資信託に投資したり、アメリカのETFに投資したり(日本のETFは今いちのものが多いので)していきたいと思っています。
株式投資
基本的には、日本やアメリカの高配当株式に投資をして、キャピタルゲイン(譲渡益)を狙いつつ、インカムゲイン(配当益)で、毎月一定の不労所得を得ることを目的としていきたいと考えています。
毎月1万円でも配当収入として副収入があると生活は変わっていきますし、非常に難しいですが、月20、30万円もあれば、アーリーリタイア(早期退職)も視野に入ってきて、経済的自由を得て自分らしく生きていけるのではないかと考えています。Fire生活(配当生活)も人生の選択肢の一つとしてはいいですよね。
また、投資には資金が必要ですから、個別銘柄のバリュー投資(割安株投資)とグロース投資(成長株投資)も書いていきたいと考えています。
暗号資産(仮想通貨)
暗号資産(仮想通貨)は個人的には好きですし、何種類か保有しています。同じ通貨(?)として、FX(外国為替証拠金取引)と親和性がありながら、金(ゴールド)とも似たところもあります。
まだ誕生してから10年しかたっていないので金融商品としての地位を完全に確立できていないこと、そのボラティリティ(価格の変動の激しさ)から、「全然、王道じゃないじゃないか」と言われれば、まあその通りなんですけど、世界中のビットコイナーが描く未来に私も参加していたいという思いから、カテゴリーを設けています。
それをひとまず措くとしても、小さいとはいえ、2020年4月の時点で10兆円程度の規模の市場はありますし、どうなるかは分かりませんが将来有望な市場となる可能性もあります。市場が完全に成熟していないところに投資をして(2017年のバブルの頃のようなものはすでにありませんけど)先行者利益を得ようとするのは、リスクも含め方向性としてはありではないかと考えます。もちろん、ポートフォリオのほとんどを暗号資産で埋めるといった極端な考え方にはリスクが大きすぎて私は賛同しません。しかし、アメリカの著名な投資家が言うように数%から10%くらいまでは入れてもいいのかなとは思います。
とはいっても、上の2つと比べるとどちらかというと投資というより、投機の性質が高いのは否定できないように思います。
基本的には、①5年、10年という長期のスパンでホールドするという方針(いわゆる、ガチホ、HODL)戦略と②短期目線のファンダメンタル分析とチャート分析をしていきたいなと考えています。
最後に
このブログでは、私が合理的な根拠があると考えたもの、私の身近な人にもお勧めできるようなものを書いていきたいと思っています。答えのないものに答えを求める以上、ときには、誤った判断をすることもあります。その点も含めて、私の考え、判断が、読者の判断の一つの参考資料となり、投資の判断のお役に立てればこれ以上の幸せはないと考えています。
現状は厳しいですし、考えることはたくさんありますし、判断を誤ればリスクもある。お金は貯まるどころか出ていく一方。他にやりたいことはたくさんあって時間は有限。この時代の状況は最悪です。
さあ、それでも投資をしよう!