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高配当株式の買い時と売り時(日本株式編)

高配当株式
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高配当株式の集め方

前回のつづきです。

高配当株式を探してみよう(日本株式編)その1
なぜ高配当株式を買うのか 高配当株式を買う理由 高配当株式に投資する理由や方法としては様々なものがありますが、その一つとして「配当生活を送るため」というものがあります。「配当生活」とは、自動的に入ってくる配当のみで生活していくというものです...

前回、高配当株式の探し方について考えました。基本的には、そこで自ら選んだ(信じた)高配当株をコツコツと買っていくことがこの高配当株式の戦略となります。

買うことが決まっているのであれば、その買い方としては毎月一定額を積み立てるドルコスト平均法を使用することも一つの案です。しかし、リスクが分散されている投資信託やETFに投資するのではなく、分散リスクが全くない個別株に投資するわけですから、無邪気にその会社の成長を信じてドルコスト平均法を採用するというのもなかなか度胸がいるものです。

「できれば安いときに買いたい」「途中で状況が変化したら撤退したい」と思ったときに、買ったり買わなかったり、売ったり売らなかったりすることが、圧倒的な情報力と資金力を持ちながら、常に期限を区切って成績を出すことが求められ自由が制限されている機関投資家にはできない個人投資家のメリットです。

今回は、そのメリットを生かして売買をしていく方法を考えてみます。

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高配当株式を買うタイミング

好材料が出て値上がりそうなとき(順張り)

前回の高配当株式投資では、➀配当益だけでなく、②譲渡益も狙っていくことにしました。そうであるならば、譲渡益が狙えそうなときに高配当株式を買うというのが一つのタイミングとなります。
値上がる前に買うことができるのなら、値上がったあとそれがある程度下がってきても元本を割らないというアドバンテージがあるからです。また下降トレンドのときは買うべきではないところ、それが上昇トレンドの端緒であるのであればそれは絶好の買い場となります。

株価が値上がりしそうなときというのは次のようなときです。

  1. 好材料のニュースが出たとき(期待感だけでなく具体的に業績を上向かせるもの)
  2. 業績予想の上方修正(会社の売上げや利益が増えるので一株あたりの利益(EPS)が増えて株価が上がりやすい)
  3. 自社株買い(株数が減るので一株あたりの利益(EPS)が増えて株価が上がりやすい)
  4. 増配(配当が増えれば株を買う人も増え株価が上がりやすい)
  5. 株式分割(より少ない金額で株を購入できるようになるので、投資家が参入しやすくなり株価が上がりやすい)

ここで重要なのは、これらのニュースが出たときに必ず株が値上がるとは限らないということです。これらのニュースがでたときは理屈上は株価は値上がるはずですけれど、投資家は総合的に判断して購入したり売却したりするので、それらニュースが出たから株価が上がるというそんな単純なものではないからです。

それらニュースを元に自分で判断して「これは値上がりしそうだ」と考えたときに買うべきであると考えます。

押し目買い(順張り)

ニュースを見逃した(初動をとらえられなかった)、ニュースは知っていたが値上がるのかどうか判断がつかなかった、そもそもニュースが出てないのに急に値上がったというときで、株価が上昇していく局面では「押し目買い」です。

「押し目買い」とは、ざっくりいうと、「株価は上がったり下がったりするのだから、いくら上昇トレンドであっても一度は下げる。その下がって再び上がったときに買う。」という方法です。下がって再び上がり始めたときに買う理由はその一時的な下げがどこまで下げるか(どこが底なのか)予想することは困難だからです。

押し目買いのメリットは、上昇トレンドが始まったことを確認した後に買いに入るので、ニュースが出た後、値下がるというリスクを回避できる点です。逆にデメリットとしては、リスクが少ない分、ニュースが出た初動で買った場合と比べて利益幅が小さくなることです。

リスクをとってリターンを得るのか、リスクを少なくしてリターンを減らすのかということですね。

○○ショックの時に買う(逆張り)

「安いときに買って高いときに売る」のが投資の鉄則であるならば、○○ショック、例えばリーマンショックやチャイナショック、コロナショックなどにより市場全体が値下がったときは絶好の買い場となります。

一般的には、その個別株だけが急激に値下がったときは、その株に何か致命的な原因が生じたときであり、そのときに買い進めることは非常にリスクがあります。そのまま底なしに下がり続けたり、何年も価値が低いままになったり、最悪株が紙切れになってしまうことだってあります。場合によっては別の銘柄にした方がよいかもしれません。しかし、市場全体が下がっているのであれば、その企業の業績などが悪くないのに外的要因で一時的に下がっていることが多く、その後、株価は回復する高い可能性が期待できます。よって、このようなときに買うことはタイミングとしてはありです。そして、買うべきタイミングは急激に下がった底付近で買わなければならない。

ただ、次の点に注意が必要です。

  1. ○○ショックがいつまで続くか、いつが底かは誰も分からない。よって、買うとしても底と思われるときに何回かに分けて買うべきである
  2. ○○ショックにより業績が急激に悪化したり、例えばコロナショックのようにパラダイムシフトが起こったときは、そもそもその銘柄を買うかどうかを再考すべきである
  3. 下降トレンドから上昇トレンドへの転換期を狙うわけだから非常に難易度が高いことを理解する必要がある

一つの考え方としては、底は誰にも分からないのでトレンド転換のシグナルがでたとき、例えば「押し目買い」と同じように、底で買うのは諦めて下落から上昇に変わったのを確認してから買うという方法もリスクが軽減される点で有効と思われます。

個別株の底で買う(逆張り)

今度は、市場全体ではなくその株の底値付近で買う方法です。これも逆張りですので非常に難易度が高いといえます。ファンダメンタル分析やテクニカル分析により、株価が低迷しているけど下降トレンドから上昇トレンドに転換するシグナルが出ているのでここら辺が底だと判断した場合はその地点が買うタイミングとなります。

テクニカル分析についてはいくつか解説していますのでこちらもどうぞ。

ざっくり解説
「ざっくり解説」の記事一覧です。

いくら株が安いからといって、株価が低迷しているときに買ってもそれが長い間いわゆる「塩漬け」になるのではおすすめできません。私は、何かしらのタイミングで株価が上がったとき(上昇トレンドがはじまったとき)に買い進めるのがよいと考えています。

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高配当株式を売るタイミング

悪材料が出て値下がりそうなとき(順張り)

高配当株式投資においては、長期的に保有して配当を得る戦略ですので、基本的には買った株を売ることはしません。しかし、「この株は有望だ」と選定をした根拠が崩れたのであればその株に早期に見切りをつけるべきですし、「配当益」と「譲渡益」のこのどちらかが大きくき損されるのであれば売るべきです。

まずは悪材料が出たときです。先ほどの場合とは逆です。

  1. 大きな悪材料のニュースが出たとき(間隔でなく具体的に業績が大幅に下向かせるもの)
  2. 業績予想の大幅な下方修正(業績の下方修正の原因が重大なものか、どれほど下がるのか、今後どうなると予想されるのか)
  3. 増資や自己株式の処分(株数が増えるので一株あたりの利益(EPS)が減って株価が下がりやすい)
  4. 減配・無配(配当が減ったり無くなったりしたらそもそもそれは高配当株式ではない。しかし、日本の場合はすぐに減配・無配し翌年復活させることもあるのでそれが永続的かどうかを見極める)

ここで重要なのは、これらのことが起きたから機械的に売るのではなく、自分が設定した当初の根拠が崩れたと判断するかどうかです。根拠が崩れたのであれば売るべきですし、まだ根拠が継続しているのであれば判断を保留することも考えられます。

かなりの譲渡益が出たとき

人は含み益が出たときはすぐに利益を確定したい気持ちに駆られます。しかし、それをぐっと抑えて保有し続けることがこの高配当株式等においては重要です。基本的には売ってはいけません。

しかしながら、次の場合はそのような場合であっても利益を確定すべきです(株を売るべきです)。

一時的に大幅な値上がりをしたとき

何かしらの原因で株価が急激に上昇したときで、かつ、それが一時的と思われるときは、その高値で株を売るべきです。一時的なものですから、利益を確保してまた安くなったときに買い直せばよいのです。このような場合は保有し続けることに合理性はありません。

とはいっても、理屈は単純でも、実際に行うときは非常に困難ですけれども。

企業の成長が止まったとき

株というのはどこまでも成長できるものではなく、ある程度成長したらそこで上げ止まるところがあります。最終的には高配当を出し続けるだけの高配当株となります。典型的な例でいうと、アメリカ株であれば、高配当たばこ銘柄のMO(アルトリア)、BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)、日本株ではJT(2914)などですね。

この場合は、「配当」と「譲渡益」の二つの車輪のうち、「譲渡益」がこれ以上認められないと判断したのであれば、当初の戦略からは外れます。よって、企業の成長が止まり、「譲渡益」が見込めなくなったら、それらを売って他の若い株を探すというのも一つの方法かと思います。

それとは異なり、成長がこれ以上認められなくても安定性を重視し、継続的な「高配当」に魅力を感じ、それらを持ち続けるという戦略もありえます。

どちらがよいかはその人のスタイルによりますし難しいところではありますね。

 

今回は以上です。

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