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ライン(サポートライン・レジスタンスライン)【ざっくり解説】

サポートライン ざっくりテクニカル分析
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様々なトレンドラインについて

トレンドライン

チャートにおいて、トレンド(傾向、方向性)は、①上昇トレンド、②レンジトレンド(トレンドレス、横ばい)、③下降トレンドの3種類あります。そして、そのトレンドを知るために直近最安値、最高値のロウソク足の実体、ひげを結んで引かれる補助線のことをトレンドラインといいます。

トレンドラインは、最安値を結んでチャートの下側に引かれる「サポートライン」最高値を結んでチャートの上側に引かれる「レジスタンスライン」などがあります。これらラインの信頼度というのはどれだけの参加者が意識しているか、また、何回その役目を果たしたのかによって、また、時間の長さによって、つまり1分足より15分足が、4時間足より日足の方が信頼性が増します。

サポートライン(支持線・下値支持線)

サポートライン(支持線・下値支持線)

サポートラインの概略

チャートがロウソク足の実体や下ひげを結んで引かれる線(A地点、B地点、C地点を結んだ線)に沿って上側で動いており、その線によってサポートされている(それ以上は下がらないのではないか)と思われるとき、その線のことを「サポートライン(支持線・下値支持線)」といいます。

これに基づけば、例えば、B地点付近でサポートラインに触れるので上に反発するだろうと考え、B地点の前の段階の高値で「売って」、サポートライン付近で「買えば」一定の根拠を持って利益を得ることができます。逆に、サポートライン付近で「買えば」チャートは反発すると思われるので上昇した分だけ利益を得られます。一般的なエントリーするタイミングは、サポートラインによって上に反発したことを確認した時点です。

このラインは市場参加者の多くが意識していれば、そのライン付近で反発するだろうと考える人が多くなり買い戻される力が強くなるのでラインが機能しやすくなります。

しかし、ひとたびそのラインを割り込む場合は、サポートライン付近で買った参加者がサポートラインが機能しなくなった(自分の根拠が失われた)と考え一斉に損切りするので、また、サポートラインを割るということは安値を更新したということですから、トレンドに沿って「売る」参加者も増え、チャートが一気に下がる傾向があります。そのときそのラインはもうサポートラインとしての機能を果たさなくなります。

そして、それが上昇トレンドであったのなら、サポートラインを割り込んだあとは、下降トレンドになることが多いと考えられます(トレンド転換)。上図ではD地点でラインを割り込んでおり、上昇トレンドから下降トレンドに変わっています。

サポートラインの「だまし」の回避

だまし

なお、D地点で下抜けした(ブレイクした)としてもそれが「だまし」と呼ばれる現象のこともあります。「だまし」とは「サポートラインを下抜けしたとしてもそのまま下降トレンドに入らず、サポートラインの上側に戻ってくること」です。なぜ「だまし」が起きるのかというとひとつには、多くの市場参加者が下抜けしたときに売られると思っているのでそこに大量の資金が流れます。これに対し、一部の参加者がその資金を狙って逆の注文を入れるので、その逆の資金が下落する際の資金より多いと下抜けが失敗し、サポートラインに戻されるとされています。よって、下抜けした際にはそれが本当に下抜けなのか、「だまし」ではないのかに気をつける必要があります。

レジスタンスライン(抵抗線・上値抵抗線)

レジスタンスライン(抵抗線・上値抵抗線)

レジスタンスラインの概略

今度はサポートラインの逆です。

チャートがロウソク足の実体や上ひげを結んで引かれる線(A地点、B地点を結んだ線)に沿って下側で動いており、その線によって上値を抑えられている(それ以上は上がらないのではないか)と思われるとき、その線のことを「レジスタンスライン(抵抗線・上値抵抗線)」といいます。

これに基づけば、例えば、B地点付近でレジスタンスラインに触れるので下に反落するだろうと考え、B地点の前の段階の安値で「買って」、レジスタンスライン付近で「売れば」一定の根拠を持って利益を得ることができます。逆に、レジスタンスライン付近で「売れば」チャートは反落すると思われるので下落した分だけ利益を得られます。一般的なエントリーするタイミングは、レジスタンスラインによって下に反落したことを確認した時点です。

このラインは市場参加者の多くが意識していれば、そのライン付近で反落するだろうと考える人が多くなり売り戻される力が強くなるのでラインが機能しやすくなります。

しかし、ひとたびそのラインを上抜ける場合は、レジスタンスライン付近で売った参加者がレジスタンスラインが機能しなくなった(自分の根拠が失われた)と考え一斉に損切りするので、また、レジスタンスラインを上抜けるということは高値を更新したということですから、トレンドに沿って「買う」参加者も増え、チャートが一気に上がる傾向があります。そのときそのラインはもうレジスタンスラインとしての機能を果たさなくなります。

そして、それが下降トレンドであったのなら、レジスタンスラインを上抜けたあとは、上昇トレンドになることが多いと考えられます(トレンド転換)。上図ではC地点でラインを割り込んでおり、下降トレンドから上昇トレンドに変わっています。

レジスタンスラインの「だまし」の回避

なお、C地点で上抜けした(ブレイクした)としてもそれが「だまし」と呼ばれる現象のこともあります。「だまし」とは「レジスタンスラインを上抜けしたとしてもそのまま上昇トレンドに入らず、レジスタンスラインの下側に戻ってくること」です。なぜ「だまし」が起きるのかというとひとつには、多くの市場参加者が上抜けしたときに買われると思っているのでそこに大量の資金が流れます。これに対し、一部の参加者がその資金を狙って逆の注文を入れるので、その逆の資金が上昇する際の資金より多いと上抜けが失敗し、レジスタンスラインに戻されるとされています。よって、上抜けした際にはそれが本当に上抜けなのか、「だまし」ではないのかに気をつける必要があります。

サポートラインとレジスタンスラインとの関係

サポートラインとレジスタンスラインとの関係についての概略

サポートラインが下抜けた場合、その旧サポートラインはそのままレジスタンスラインとなり、
レジスタンスラインが上抜けした場合、その旧レジスタンスラインはそのままサポートラインとなることが多いとされています(レジサポ転換)。

理由

その理由は、割り込んだり、上抜けたりしたそのラインは、もともと多くの市場参加者に意識されていたラインです(逆に、意識されていなかったラインであったのなら、サポートラインやレジスタンスラインではありません)。

ということは、トレンドが逆転したとしてもまだ強く意識をされていると考えられます。サポートラインを下抜けた場合、トレンドが変わったので、当分、前のトレンドには戻らないだろう(=旧サポートラインを上抜けるということは前のトレンドに戻るということ)と考えますし、また、レジスタンスラインを上抜けした場合、トレンドが変わったので、当分、前のトレンドには戻らないだろう(=旧レジスタンスラインをした抜けるということは前のトレンドに戻るということ)と考えるからです。

他にも、サポートラインを下抜けた場合にその後またそのラインに近づけば、前の段階でそのサポートライン付近で買って失敗した参加者が損切りをするため(売るため)反落しますし(レジスタンスラインとして働く)、レジスタンスラインを上抜けた場合にその後またそのラインに近づけば、前の段階でそのレジスタンスラインで売って失敗した参加者が損切りをするため(買うため)上昇する(サポートラインとして働く)と考えられます。

また、サポートラインを割ってしまい売り遅れた参加者は、旧サポートラインに近づくことにより、そこを「戻り売り」の目安としますし、レジスタンスラインを上抜けてしまい買い遅れた参加者は、旧レジスタンスラインに近づくことにより、そこを「押し目買い」の目安とすることもその一因となると考えられます。

トレンドラインとチャネルライン(アウトライン)

チャネルライン

チャネルラインの概略

サポートライン(あるいはレジスタンスライン)と平行に、上値同士を通る(下値同士を通る)ラインのことをチャネルラインアウトライン)といいます。チャネルラインのうち、下降しているものをチャネルダウン、上昇しているものをチャネルアップといいます。

チャートはこのラインに囲まれた部分(チャネルトレンドチャネル)の間で動くと予想でき、また、仮にこのチャネルを上抜けたり、下抜けたり、した場合、相場の局面が変わったと考えることができます。

その意味で、一定の目安となるラインになります。

なお、他にも分かることといえば、下のようになります。

  • チャネルラインの角度が急ということは一気に上昇したり下落したりしているということですから、トレンドの力は強いといえますが、それが続く時間は短くなると予想されます。
  • チャネルのが広ければ、そのトレンドの力は強く、またそれが続く時間も長くなります。
  • チャネルラインの長さが長いということは、サポートライン(あるいはレジスタンスライン)の力が強いということを指していますので、それを下抜けた(上抜けた)場合は反動が大きくなります

チャネルラインの戦略

サポートラインチャネルを上抜けた場合、チャネル幅の2倍程度まで上昇することが多いとされています。その根拠の一つとしては、多くの市場参加者が「チャネルの間でチャートが動く」と考えているところ、それを上抜けた場合、「ではどこまで上昇するのか」と考えたとき、もともとのチャネルが一つの目安となり、チャートが上がったとしても現在のチャネル幅と同じくらい(すわなち、チャネル幅の2倍)で上昇は終わるだろうと考える人が多いからだと思われます。

また、このチャンネルの幅というのは、十分に意識されていれば、次のチャネルの幅もそれを目安に考える人が多くなるので、次のチャネルの幅を予想するときの一つの基準ともなり得ます。

※レジスタンスラインの場合は今までの説明がすべてが逆となります

水平ライン

水平ライン

水平ラインの概略

みんな大好き水平ライン。

トレンドライン(サポートラインやレジスタンスラインなど)の特殊系、すなわち角度0度のライン水平ラインです。

トレンドラインにとって重要なことは「それが多数の人に認識され、意識される」ことであり、意識されればされるほどラインとしての機能が強くなります。しかし、トレンドラインを引くときにどうしても人によって引き方にズレが生じます。ズレるということはそのラインが多数の人が考えるラインとズレる可能性があるということです。

これに対し、水平ラインはそのズレが少なくなります。なぜなら角度が0度ですからより同じになりやすいといえます。よって、多くの人に意識されやすいトレンドラインといえます。

水平ライン

水平ラインの場合、3年、5年、10年という比較的長期のラインも強く意識されます。長期的に見てそのラインでサポートラインやレジスタンスラインとして何度も機能していれば機能しているほど信頼性が増します。

また、このラインだけの特殊性として、チャートの価格も意識されます。例えば、チャートの値が1,000円などの切りがよい数字であれば、その数字が意識されます。理由は非常に分かりやすいからです。

このラインをサポートラインやレジスタンスラインとして使用する場合、非常に分かりやすい一つの目安となります。

水平ラインの「だまし」の回避

なお、分かりやすいからこそ、そこを狙われて、水平ラインの少し手前で反発(反落)したり(フライング)、水平ラインの少し後で反発(反落)したりすること(「だまし」)もあるので、注意が必要です。

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まとめ

サポートライン

  • サポートライン付近で反発すると予想することによって、今後のチャートの動きをある程度予測できる
  • サポートラインが機能すると考えた場合、サポートラインで反発したことを確認してからエントリーすることができる(「ポジションメーク」として使える)
  • もしサポートラインを割ったら損切りすると決めておけば、サポートラインが損切りラインとなる(「ストップロス」として使える)
  • サポートラインを割り込んだ場合、トレンドが転換されたと予測することができる(ただし、「だまし」に注意)

レジスタンスライン

  • レジスタンスライン付近で反落すると予想することによって、今後のチャートの動きをある程度予測できる
  • レジスタンスラインが機能すると考えた場合、レジスタンスラインで反落したことを確認してからエントリーすることができる(「ポジションメーク」として使える)
  • もしレジスタンスラインを上抜けたら損切りすると決めておけば、レジスタンスラインが損切りラインとなる(「ストップロス」として使える)
  • レジスタンスラインを割り込んだ場合、トレンドが転換されたと予測することができる(ただし、「だまし」に注意)

チャネルライン

  • チャネル内で推移すると予想することによって、今後のチャートの動きをある程度予測できる
  • チャネルが機能すると考えた場合、チャネルラインで反発したことを確認してからエントリーすることができる(「ポジションメーク」として使える)
  • もしチャネルラインを抜けたら損切りすると決めておけば、チャネルラインが損切りラインとなる(「ストップロス」として使える)
  • チャネルを割り込んだ場合、トレンドが転換されたと予測することができる(ただし、「だまし」に注意)
  大(big) 小(small)
チャネルラインの角度 トレンド強、継続時間短い トレンド弱、継続時間長い
チャネルラインの幅 トレンド強、継続時間長い トレンド弱、継続時間短い
チャネルラインの長さ トレンド強、反動大きい トレンド弱、反動小さい

 なお、チャネルラインを抜けた場合、チャネル幅と同じくらいの利幅が一応の目安となる。

水平ライン

  • 水平ラインは多くの人が意識するのでトレンドラインと異なり長期的に機能することが考えられる
  • 切りのよいラインは多くの人に意識されやすい
  • 多くの人が意識しているので、逆にそこが狙われ、そのラインのちょっと手前、あるいは、ちょっと奧にだましが発生することに注意が必要

テクニカル分析のラインについてのざっくり解説は以上です。

 

テクニカル分析 ざっくり解説
➀チャートパターン(フォーメーション分析)
1ライン(サポートライン・レジスタンスライン)すべての局面
2ダブルトップとダブルボトム天井・底値付近
3三尊天井(トリプルトップ)と逆三尊(トリプルボトム)天井・底値付近
4三角保ち合い(シンメトリカル・アセトラ・ディセトラ・ペナント・ウェッジ)トレンド相場、レンジ相場
5ボックス・レクタングル・フラッグトレンド相場、レンジ相場
6ソーサーとカップ&ハンドル、アダムとイヴ天井・底値付近
7もみ合いとだましの売買ポイントレンジ相場
8急騰・急落の売買ポイント天井・底値付近
②インジケーター(指標)
トレンド系インジケーター(順張り向き)
1移動平均線とグランビルの法則トレンドの状態とエントリーポイントの把握
2ボリンジャーバンド逆張りと順張り
3一目均衡表一目で株価の均衡状態を捉える
4パラボリックトレンド転換
オシレーター系インジケーター(逆張り向き)
1RSIとRCI売られ過ぎ・買われ過ぎの判断
2MACDによるゴールデンクロスとデッドクロストレンドの方向性
3「売られ過ぎ・買われ過ぎ」指標のストキャスティクス売られ過ぎ・買われ過ぎの判断
4CCI
5DMI/ADXトレンドの勢いの強さ
6GMMAとATRボラティリティを測る
③その他
1ダウ理論
2エリオット波動
3リスクリワードレシオ・フィボナッチ

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