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移動平均線とグランビルの法則【ざっくり解説】

ざっくりテクニカル分析

ゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)

ゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)の概要

ゴールデンクロスやデッドクロスとは、移動平均線を少なくとも2つ以上表示させた場合に、以下のように二つの移動平均線が交差することであり、売買タイミングの目安とされます。短期移動平均線としては「5日移動平均線」、長期移動平均線としては「25日移動平均線」がよく使われます。

 ➀ゴールデンクロス:短期移動平均線が、中・長期移動平均線を下から上へ突き抜ける
  →上昇トレンドに入ったことのシグナル、「買い」のサイン
 ②デッドクロス:短期移動平均線が、中・長期移動平均線を上から下に突き抜ける
  →下降トレンドに入ったことのシグナル、「売り」のサイン

ゴールデンクロスやデッドクロスにも信頼性のあるものとそうでないものがあり、交差が生じる前の段階で、チャートが大きく下落(上昇)して、そのままもみ合ったり横ばいの状態を続けた後に現れたもの(または、中期・長期移動平均線が水平か上向いているものは信頼性がありますが、他方、チャートが急落や急騰した後に、V字型で元に戻すようなチャートの動きをした後に現れたものは一時的なものでありあまり信頼性がありません。

ゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)の注意点

既に述べたとおり、移動平均線のデメリットに「遅効性(タイムラグ)」というものがあります。すなわち、トレンド転換のシグナルが遅れるという欠点があります。実際のトレンド転換がなされてからワンテンポ遅れてゴールデンクロスやデッドクロスが現れますので、トレンド転換の書道をとらえることができず、買いや売りのタイミングが遅れることにより、得られる利益が小さくなり、また、損切りのタイミングも遅くなって損失が拡大してしまう恐れがあります。

また、移動平均線、特に加重移動平均線(WMA)、指数平滑移動平均線(EMA)それ自体の「だまし」も大きい上に、ゴールデンクロスやデッドクロスはレンジ相場チャートの動きが激しい相場に弱く、このような相場となると「だまし」どころか、交差ばっかりしてまるで機能を果たさなくなってしまいます。

ゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)の使い方

ゴールデンクロスやデッドクロスは以上のようなデメリットがあるので、飽くまでも「ゴールデンクロス」からは大ざっぱに今は「上昇トレンド」なんだな「デッドクロス」からは大ざっぱに今は「下降トレンド」なんだなという一応の目安として用いるという考え方があります。

特に、ゴールデンクロスの状態でチャートが短期・中期・長期移動平均線より上の場合や、デッドクロスの状態でチャートが短期・中期・長期移動平均線より下の場合は、より信頼度の高い「上昇トレンド」(下降トレンド)のサインといえます。このような場合は、そこで積極的に「買ったり」(売ったり)しても大きくは外れていないといえます。

また、短期・中期・長期移動平均線が収束しておりどれもその角度が水平に近くなっている場合は、大ざっぱに今は「レンジ相場」なんだなと判断することができます。チャートが長期移動平均線の上(下)に来ているが、中期・長期移動平均線の下(上)に来ている場合などもそうです。

なお、短期・中期移動平均線は、レジスタンスライン・サポートラインとして機能することが多く、また、デイトレなど短期トレードにおいて、例えば、前日のチャートが5日移動平均線のような短期移動平均線の上にあったのなら買い相場、下にあったら売り相場の目安として、25日移動平均線のような中期移動平均線からの移動平均かい離率が高いものを狙って短期売買の対象とする(後述)などいった使い方もできます。

長期移動平均線は、上昇トレンドや下降トレンドのトレンドの方向性を示しているといえます(長期移動平均線が上向きなら上昇トレンド、水平ならレンジ相場、下向きなら下降トレンド)。また、チャートが長期移動平均線を下回ったなら上昇トレンドの終わりチャートが長期移動平均線を上回ったなら下降トレンドの終わりともいえます(必ずしもトレンド転換のシグナルではないことには注意)。

パーフェクトオーダー

Perfect Order(パーフェクトオーダー)とは、チャート分析における手法の一つで
チャートがきれいに、ロウソク足、短期移動平均線、中期移動平均線、長期移動平均線の順で並んでいれば、上昇トレンドが発生している(買いの勢力が優勢)と考え、逆にチャートがきれいに、長期移動平均線、中期移動平均線、短期移動平均線、ロウソク足の順で並んでいれば、下降トレンドが発生している(売りの勢力が優勢)と考える分析方法です。これも、上記の移動平均線の戦略の特殊な形といえます。パーフェクトオーダーの信頼度はかなり高いです。

移動平均かい離率

移動平均線乖離率とは、現在のチャートの価格が移動平均線25日移動平均線を利用するものが有名です)からどれくらい乖離しているのかをパーセンテージ(%)で表したものです。

グランビルの法則の「④買いのリバウンド、④売りのリバウンド」でも述べたとおり、チャートが移動平均線から離れすぎるとその移動平均線へ戻ろうとします(自律反発)。そのことを利用して、逆張りをして大きく利益を狙う手法です。

一般的には、移動平均線乖離率が、マイナス5%以上となると割安、プラス5%以上となると割高と判断されます。

日経平均などの移動平均線乖離率であればマイナス10%となると大暴落といえ、この場合のリバウンドは期待が持てます(信頼性が高い)。このときは積極的に「買い」を入れれば(仕込めば)、反発したときに確度の高い利益を確保できます。

他方、個別株式(特に新興企業)においてはマイナス20%を越えてくることも珍しくありません。この場合はより多くの利益が得られるとして飛びつくのはいったん待った方がよいと考えます。なぜなら、このような株は元に戻る信頼性が少なく、このままどこまでも落ちてしまう可能性があるからです(ハイリスク・ハイリターン)。

このように、移動平均線乖離率があまりにも大きいものは、ファンダメンタルなどの外部的要因に起因していることもあり、テクニカル分析が全く機能しなくなることもあるので、予測が不能となるリスクがあります。そのことを理解して自らの手法に生かしてもらえればと思います。

 

テクニカル分析のラインについてのざっくり解説は以上です。

テクニカル分析 ざっくり解説
➀チャートパターン(フォーメーション分析)
1ライン(サポートライン・レジスタンスライン)すべての局面
2ダブルトップとダブルボトム天井・底値付近
3三尊天井(トリプルトップ)と逆三尊(トリプルボトム)天井・底値付近
4三角保ち合い(シンメトリカル・アセトラ・ディセトラ・ペナント・ウェッジ)トレンド相場、レンジ相場
5ボックス・レクタングル・フラッグトレンド相場、レンジ相場
6ソーサーとカップ&ハンドル、アダムとイヴ天井・底値付近
7もみ合いとだましの売買ポイントレンジ相場
8急騰・急落の売買ポイント天井・底値付近
②インジケーター(指標)
トレンド系インジケーター(順張り向き)
1移動平均線とグランビルの法則トレンドの状態とエントリーポイントの把握
2ボリンジャーバンド逆張りと順張り
3一目均衡表一目で株価の均衡状態を捉える
4パラボリックトレンド転換
オシレーター系インジケーター(逆張り向き)
1RSIとRCI売られ過ぎ・買われ過ぎの判断
2MACDによるゴールデンクロスとデッドクロストレンドの方向性
3「売られ過ぎ・買われ過ぎ」指標のストキャスティクス売られ過ぎ・買われ過ぎの判断
4CCI
5DMI/ADXトレンドの勢いの強さ
6GMMAとATRボラティリティを測る
③その他
1ダウ理論
2エリオット波動
3リスクリワードレシオ・フィボナッチ

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